MENU

就労継続支援B型の消費税処理|非課税売上の扱い方をわかりやすく解説

就労継続支援B型の消費税処理|非課税売上の扱い方をわかりやすく解説

就労継続支援B型の事業所では、「自立支援給付の報酬」と「利用者さんが作った製品の販売収入」が混在するため、消費税の扱いに悩む経営者の方がとても多いです。この記事では、どの売上が非課税でどの売上が課税になるのか、具体例を交えながらわかりやすく整理していきます。

目次

そもそも就労継続支援B型の売上にはどんな種類がある?

まず、就労継続支援B型の事業所に入ってくるお金を大きく3つに分けて考えてみましょう。

① 自立支援給付費(訓練等給付費)
国保連から毎月振り込まれる、いわゆる「報酬」です。基本報酬や各種加算がここに含まれます。

② 利用者負担金
利用者さんが支払う自己負担分(原則1割)です。①とセットで発生します。

③ 生産活動に伴う収入
利用者さんが作ったパンやクッキーの販売、内職作業の受託料、清掃業務の委託料など、事業所が外部から受け取る「作業収入」です。

この3つのうち、消費税の取り扱いが大きく異なるのがポイントです。

非課税売上と課税売上の区分はこう考える

結論からお伝えすると、次のように整理できます。

<<
売上の種類消費税の区分
① 自立支援給付費非課税
② 利用者負担金非課税
③ 生産活動に伴う収入課税(原則10%)

①②が非課税になる理由は、消費税法の中で「社会福祉事業として行われる資産の譲渡等」は非課税と定められているからです。就労継続支援B型は第二種社会福祉事業に該当するため、国保連からの報酬も利用者さんの自己負担分も非課税売上となります。

一方で、③の生産活動収入は「福祉サービスそのもの」ではなく、モノやサービスの販売です。パン屋さんでパンを売っているのと同じ扱いになるため、原則として消費税がかかります。

よくある具体例

  • パン・クッキーの店頭販売 → 課税売上(10%または軽減税率8%)
  • 企業から受託した箱の組立作業 → 課税売上(10%)
  • 清掃業務の委託料 → 課税売上(10%)
  • バザーやマルシェでの雑貨販売 → 課税売上(10%)

食品の販売は軽減税率8%の対象になる場合が多いので、ここも間違えやすいポイントです。

「うちは免税事業者だから関係ない」は本当?

「消費税のことは気にしなくていい」と思っている事業所さんも少なくありません。確かに、前々年度の課税売上高が1,000万円以下であれば消費税の納税義務は免除されます。

就労継続支援B型の場合、自立支援給付費は非課税売上なので、課税売上のカウントには含まれません。つまり、生産活動収入だけで1,000万円を超えるかどうかが判断基準になります。

多くの事業所では生産活動収入が年間数百万円程度のため、結果的に免税事業者に該当するケースが大半です。

ただし、こんな場合は要注意

  • 生産活動が好調で売上が伸びてきた事業所 → 1,000万円を超えると2年後から課税事業者に
  • 多機能型で就労A型や他事業と一体運営している場合 → 法人全体で判定するため、合算すると1,000万円を超えることも
  • 新規法人で資本金1,000万円以上の場合 → 設立当初から課税事業者に該当

また、インボイス制度の影響も見逃せません。取引先の企業から「インボイス(適格請求書)を発行してほしい」と求められるケースが増えています。免税事業者のままだと取引先が仕入税額控除を受けられないため、受注に影響が出る可能性があります。企業からの受託作業が多い事業所は、課税事業者になるかどうかを慎重に検討する必要があります。

経理処理で気をつけたい3つのポイント

実際の帳簿付けでは、以下の3点を意識してください。

1. 売上の勘定科目を分ける
自立支援給付費は「介護事業収入」や「自立支援給付費収入」、生産活動収入は「売上高」「作業受託収入」など、明確に分けて記帳しましょう。混ざっていると消費税の申告時に苦労します。

2. 課税売上割合に注意する
課税事業者の場合、非課税売上の割合が大きいと「課税売上割合」が低くなり、消費税の計算方法によっては仕入にかかった消費税を全額控除できなくなることがあります。設備投資や大きな仕入がある年度は特に影響が大きいので注意が必要です。

3. 軽減税率の判定を正しく行う
食品を販売している事業所は、標準税率10%と軽減税率8%を正しく区分してください。店内飲食がある場合は10%、テイクアウト・持ち帰りは8%と、提供方法によっても変わります。

まとめ

就労継続支援B型の消費税処理は、「自立支援給付費=非課税」「生産活動収入=課税」という基本の区分さえ押さえれば、それほど難しくありません。ただし、生産活動が成長してきた事業所や、企業との取引が多い事業所は、課税事業者の判定やインボイス対応を早めに検討しておくことが大切です。

「うちの事業所は免税のままで大丈夫?」「インボイス登録すべき?」といった判断は、事業所ごとの売上構成や取引先との関係によって変わります。迷ったときは、障害福祉に詳しい専門家に相談するのが一番の近道です。


障害福祉事業の税務・会計でお困りの方へ
Hands On会計事務所では、初回相談を無料で承っております。
大阪府全域の障がい福祉事業者様からのご相談をお待ちしております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次